大人のための歯列矯正日記
6月30日(金)
今日は上の歯6本に裏側からの装置がつくとのこと。装置をつけるのは実にあっという間だった。担当の衛生士の人が「はいつきました、うがいしてみてください」というので、はじめて舌で口の中を触ってみる。途端に私はパニックに陥いり、心拍数が上がった。
「なんじゃこりゃー、こんなもの2年もつけて生活できるかー!ばかー!今すぐはずしてくれー!」と喉まで出かかった。先生に「どう?」と言われたので「すごく変な感じです」と言おうとしたけど、「変な感でぃれす」と頭の悪いインコどころではないおバカっぽい発音になり、更に落ち込んだ。
先生は「ちゃんと慣れるから大丈夫だよ、前向きに生きてね」と言った。喋れない、食べれない、痛い・・・今後大丈夫だろうか。不安だ。今日は調整料5,250円。次は8月4日に調整と恐怖の抜歯。
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歯の中心(正中というらしい)がずれているのと、ひどい八重歯が嫌で矯正をはじめました。 | ![]() |
上の歯の裏側の6本に装置がつきました。 |
8月4日(金)
ついに抜歯。先生が麻酔について「歯科で使う麻酔は一般と違って強いんだよ。」と言った。私は顔面付近の麻酔は命に関わるのではないかと人に言われ、ここで「勇気ある撤退」も可能だろうか?と一瞬考えたが、すでに診察台の上、先生に覚悟を決めた旨を伝え、「お手柔らかにお願いします」と言った。
先生は「多分考えているのの1/3くらいの刺激だよ」と言ってくれたが、私の中では命に関わるのでは?と思っていた位なので、1/3でもかなり痛いという計算結果しか出て来なかった。麻酔は1本目は痛かったが、後の2本は全然平気だった。抜くときも痛いという感覚は全然なく、ただ頭蓋骨に『メリメリッ』という振動が伝わってきただけで、いざ始まったら30秒くらいだった。
先生は「ねっ、痛くないでしょ。これなら今度下の歯やるとき、2本一緒にいけそうじゃない?」などとんでもない提案をした。抜いた歯は「ご褒美にお持ちかえりする?」と言うのでとりあえずもらってきた。今日は調整料5,250円(どうやら抜歯や薬代も含まれるようだ)。次回は9月11日に調整。
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写真ではちょっとわかりづらいけど、八重歯(犬歯)の下になっている歯(黒く影になっている所)を抜歯しました。次回には上側の歯にかなり装置が着くらしい(現在は6本のみ)。 |
9月11日(月)
今日は上の歯に装置が追加装着される日だ。「どう?調子は?」と、最近茶パツにして若返りを計っているマイドクターに聞かれ、「まだ全部ついてないからか、全然平気でしたよ」というと「ほんとっ?何があっても大丈夫そうだね」とこれから起こる事に不安を感じさせた。
一回体験しているとは言え、装置をつけるときの猿ぐつわはつらい。このわたしの極小の口に標準サイズしかないらしい猿ぐつわを入れるなんて、唇が切れるじゃないか!でもね、どんなに痛いといっても結局は「もう少しですから我慢してくださいね」で済まされるのだ。だから私は基本的に何も言わない事にしている。すると先生は「おっ!この人大丈夫だ、あっはっは」とまるで私が物事に無神経な人の様に笑った。ムッムッ!先生はすっかり調子に乗り、「よし、来月は下も着けちゃおう」と言った。シメシメ、この調子でドンドン進めてくれたまえ、マイドクター。
家に帰宅し夕食を食べようとしたのだが、突如として激痛に襲われる。どの歯に触っても全部がつながってしまったのだから連鎖反応でガンガン頭蓋骨に響く。特に八重歯の辺りは辛い。これが矯正の痛みと言うものか・・・今までいい気になっていました、反省。今日は調整料5,250円と歯ブラシのカートリッジ300円。
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全体的に大きな変化は無い。今回の装着で大きく動くと言っていた。この激痛は歯が動く幸せへの代償なのか。 | ![]() |
左前歯を残し全ての上側の歯に装置がついた。 | ![]() |
来月下の歯に表からの装置をつけるため、奥歯に隙間を作るためのゴムがつめ込まれた。海老のしっぽが挟まっている感じで気持ち悪い。 |
10月17日(火)
今日は下の歯に表からの装置が着く日だ。
いつもの様にはみがきをして歯の表面を削ってきれいしにてから透明な装置がドンドンつけられて行った。そこまではわたしの心は平常心だった。しかしその後ワイヤーがつけられる時は痛いのなんのって!!!心の中で「どうしてあたしったら百万もかけて自らこんな辛い思いをしなければいけないのか?」という思いで一杯になり、悲しくなった。しかもワイヤーをつなげる時には針金が10本位口から飛び出していて、それを鏡で見たときは惨めだった。
「1週間くらいは痛いですから鎮痛剤飲んでもいいですからね」と優しく言われたけど、いままでもそんなに痛くなったことはなかったので「まー、たいしたこと無いだろう」と甘く見ていた。なのに家に帰るとすぐバファリン飲んでしまった。前回に増してすごい激痛だ。ウインナー噛みきれない・・・食パンもダメだった。またしばらくスープとシェイクで栄養をとる生活をするしか無いか。
何をしてても痛くてイライラして人にアタリちらしてしまった。みなさん、ゴメンナサイ。これからもよろしく。
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相変わらず前歯1本は大きく出遅れているが、前回の写真に比べると八重歯が2本ともだいぶ下がってきたのがわかる。下の歯は全部に透明のブラケットがついた。表からの装置のくせに想像以上に邪魔だぞぅ。 |
11月27日(月)
ついに興味深々のカラーゴムを装着する日が来た。「何色にする?」と言われたので「どうせ目立つならかわゆくしたい!」と頼んで、水色とピンクの2色使いにしてもらった。かわいいでしょ?どうせならクリスマスバージョンで赤と緑にすれば良かったかなあ・・・。衛生士さんが着けてくれた後、先生が「何色にしたの?見せて」と言うので「イーッ」と口を開けたら「あはっはっ、いいの?そんなにして?」と笑った。でも今までのメタルのままよりよっぽど可愛いと思う(あくまで自己満足の世界)。1本づつグラデーションにすることも出きるそうだ。そのうちレインボーにでもしてみるか。
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出遅れている前歯1本は今回もおあづけ。 見えないおしゃれとは言えないが、上の歯の裏側にも、ピンクのカラーゴムが着いているんだ。上の歯はだいぶ揃ってきたでしょ |
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今回はミカン色。黄色とオレンジ | ![]() |
上の歯の裏側。出遅れていた前歯にワイヤーがついた。 | ![]() |
見よ!この素晴らしいアーチを。うっとり・・・(1本は寝転んでますが、そいつは抜かれる運命にあるのだ。) |
2月5日(月)
今朝、偶然に警察病院の入り口で先生を見かけた話をすると、なんと先生はあのMRIに入ってきたというのだ。あたしは閉所恐怖症の人は入れないと聞いていたので、「あの土管よく入れましたね。大丈夫でしたぁ?」と聞いたら先生は自分がちょっぴり太めなのを指摘されたと思い、「失礼だなあ、ギリギリだったよ、あっはっは」と笑っていた。しばらく歯とは関係の無いMRIやCTの話で盛り上がる。
出遅れていた前歯の仮のブラケットが本当のブラケットに変わった。これで上の歯は全部ついたから、動くのを待つのみだ。下の歯は大きな変化は無し。今回も「カラーゴム何色にしますか?」と言うので「今月のテーマカラーは梅なので、ピンクと白がいいんですけど」と言ったら、「白はすぐクリームになっちゃうよ」というのでチャレンジで「赤とピンク」にした。サンリオの回し者のようだ。ハローキティーを思わせる仕上がりになった。歯科衛生士さんと来月のテーマは何かしばらく考え込んでしまった。楽しいアイデア募集中。
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梅をテーマにしたつもりが、思わずサンリオカラーになってしまいました。 |
3月19日(月)
いつものようにワイヤーをはずして歯を磨いていると、先生がこそこそっと寄ってきて「ねえねえ、身長ナンcm?」と聞いてきた。私は「しっ、失礼な!」といいつつ、「私はミニモニに入れるんですよっ」と答えると、その場にいた歯科衛生士さんまで「ぷぷっ」と笑っていた。
まあ、そんな事はヨシとして、今回もとくに大きな変化は無し。でもそろそろ下の歯の抜歯をする時期だと言っていた。よそのHPを見るとすべての抜歯を済ませてから矯正装置をつけるところが大半だったのだが、マイドクターは歯の動きを見ながら抜歯をするのである。どっちがいいのかわかりませんが・・・。
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前歯のすきっ歯が埋まりました。 | ![]() |
上の裏側のワイヤーも大分綺麗な弧を描くようになって来たね、ウフフ。 | ![]() |
今回は楽しいカラーゴムでは無く、細い透明なゴムが着きました。その当日に、矯正人には禁断の「カレー」を食べたせいで、あっという間に黄色に変色しました。カレー我慢するなんてインド人なら拷問です。 |
5月25日(金)
恐怖の抜歯第2弾!下の歯の右5番を抜歯した。また麻酔バンバン打たれて憂鬱。なのにマイドクターったら「これさー、ちょっと横向いてて上級者向きだよ」とか言っちゃってさらに不安をあおるんだもの。
「どう麻酔で気分悪くなったりしない?」というから、「不安です。先生信じてますから、痛くしないでね」などと、他人が聞いたら生娘とすけべ医師のような会話をしてしまった。抜いた歯持って帰りなって言われたけど、激しく拒絶した。今まで咀嚼活動に参加していなかった奴なんて用無しよ。
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右側には隙間がいっぱい。早く埋まらないかなあ | ![]() |
正面からみてると、もうすっかり綺麗になった。 |
5月29日(火)
今日は先生は学会でお休みなので代わりの若い兄ちゃん先生でした。特に変わった事も無く、いつもの様に歯を磨いてワイヤーを取り替えてもらった。助手の女の子が茶渋を取ってくれました。いつも「あー、こんなに綺麗になった。もうお茶やめようかな」と思うんだけど、すぐ耐えきれずまた茶色になっちゃうのよね。カラーゴムは梅雨に合わせて「青」にしたんだけど、今回も上の裏にしかつけてくれなかった。
7月14日(土)
あ、暑い・・・あの長い坂道を歩き切って歯医者に到達する頃には汗ビッショリよ。あたしがあまりに暑いと騒ぐので先生がうちわを貸してくれたよ。先生ったら「もう一枚脱いでもいいよ」とTシャツ一枚の私に微笑んだ。「セクハラ発言っすよ」というと「岡本さんでもだめ?」と笑っていた。
今日は下の歯の装置を1本付け替えたのと、上の裏のワイヤーを新しいのに換えた。先生が「ワイヤー紫の入れてあげるね」というので、てっきりカラーゴム大好きな色キチの私の為に冗談で言ったのかと思ったら、本当に真紫のワイヤーを持ってきた。で、上の八重歯の脇の隙間を締める為に普通のワイヤーも使って無理やり引っ張るのだ。それはそれは痛い!久々にちょー痛い。バファリン飲みたいくらいだ。やはり矯正って結構つらい、へこむなあ。
9月21日(金)
爆破予告のあったビルに入っていたので超厳しい入館チェックをされた。「先生ビルに入るの大変だったよ」って言ったら「不審者は入れ無いんだよ、よく入れたね。」と笑っていた。同じ予約時間の人が50過ぎのオジサンだったので「先生最近年配の人も矯正してますねー、坂本龍一もやってるし」って言ったら、「僕さー、坂本龍一の高校の後輩なんだよねー。うちにきてくれればよかったのに。」って言ってた。てっきりあの人矯正大国アメリカでやってると思ったら矯正の調整日に合わせて帰国してるらしい。
私の歯は先月から大きな変化が無く、先生も「うーん、強情な歯だなあ。今回強く締めておくけど、これでも動かなければ来月は装置違うのにしよう。」と言われた。こびりついた茶渋もクリーニングしてくれて綺麗になったけど、お茶好きだからまたすぐ茶色になっちゃうのだ。
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下の歯の隙間がなかなか動かないの。もう装置つけて15ヶ月も経つのに・・・早く終らないかなー。 |
11月30日(金)
今回は下の歯のワイヤーを換えて本格的に締めていくと言って先生がワイヤーをグルグルきつく巻いていく。痛いってば!といってもお構いなし。上の歯は歯並び自体は大体そろったから高さをそろえる為のワイヤーを入れると言っていた。帰ってきてからというもの歯が痛くて痛くてたまらない。頭痛もするし、気持ち悪い。熱を測っても無いから多分歯のせいだろう。
4月22日(月)
今日は最近入った瞳のつぶらな青年医師が担当した。それでも私は唇エキスパンダー(猿ぐつわね)・・・100年の恋も冷める情けなさ。ちょうど2年ということで毎月払っていた5000円はなんと今回で最後だと言う!あー、よかった。全部でいくらかかったか計算してみよう。そしてさらにグッドニュース、来月最終チェックをして再来月あたりブラケットはずせるらしい!矯正終了記念パーティーも近し!
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どうですか?この仕上がり。今回はギザギザして微妙に高さがずれていた前歯2本を削ってくれた。ネイルのようにスクエアかラウンドか?と言うので女の子らしくかわいくしてくれと頼んだ。それだけでやけに歯並びがよく見えるっ。満足だ。 |
9月30日(月)
ついに矯正装置が取れる日がやってきた。「じゃあ、はずしましょう」と若い兄ちゃんがペンチみたいなので「バチンっ!ベキッ!」と装置を壊していく。これがまた痛いのなんのって。せっかく並んだ歯が抜けるのでは?と不安になるくらいだ。その後助手のかわいこちゃんがクリーニングを丹念にしてくれて、リテーナー作成用の歯型を取って終了。
家に着いて初めてしみじみ装置のついていない自分の歯をみたら、これがまた実に綺麗だった。久々に装置なしでご飯を食べたらとても変な感じがした。自分の口じゃないみたい・・・。
翌日、戦後最大などというあだ名をつけられた台風が来ていて、膝から下はびっしょり状態で歯医者に到着。出来上がったリテーナーをもらった。意外と違和感があったが、装置に比べればまあ許してやろう。写真をとって終了した。写真たちは1セットくれるらしいのだが、次の検診は6ヵ月後だという。それまではつたない我が家のデジカメ画像でお許しを・・・
4月
矯正後6ヶ月チェックに行き、写真をもらってきたので載せてみました。よろしければご覧あれ!→コチラ